2023.7.21

平屋

二世帯で暮らす平屋の家~施工編~

二世帯で暮らす平屋の家~施工編~

宇都宮市にお住まいのK様。2世帯の平屋 新築です。

1月末にご契約をいただき、着工までの約2ヶ月間で打合せをすべて行いました。着工からお引渡しまでの様子をお届けできればと思います🏡

 

着工

2023年4月初旬【着工】

いよいよ着工です。最初は、
・工事車両が出入りするためのスペースに鉄板を敷く
・工事看板や囲いを設置する
・工事中簡単に現場に出入りできないようゲートを設置する
等の準備から始まります。こういった下準備があってこそ、工事中の安全性やきれいな現場を保つことができます。

 

基礎工事①

【丁張り(ちょうはり)】

建物の角に木材で作った柵のようなものを設置し建物の正確な位置を出す作業を行います。
続いて基礎の地盤まで土を掘り、砂利を敷き詰めて地盤を固める「掘削工事」です。その後防水シートを敷き、「捨てコンクリート」といわれるコンクリートを流して固めていきます。

【配筋(はいきん)】

続いて基礎の骨組みとなる鉄筋を組む配筋工事です。鉄筋の太さや組んでいく間隔は一律ではありません。構造計算を行った設計図を基に太さや間隔を確認しながら行っていきます。


また、配筋は最終的にコンクリートの中に埋まって見えなくなってしまうため、太さや間隔が図面通りであることを示す写真を残しています。「鉄筋マーカー」というゴム製のチューブのようなものを太さ別に色分けしてつけ、スケールをあてながら撮影しています。

 

法定検査①

配筋が完了すると、法律で義務付けられている検査を受けます。配筋検査は、基礎や構造物の鉄筋配置が設計に適合しているかどうかを確認する重要な工程です。この検査では、
・鉄筋の種類、本数、サイズ、間隔、位置などが設計図と一致しているかどうか
・鉄筋の寸法や位置を測定し、その結果を記録(鉄筋の直径、長さ、カットの正確さ等含む)
もし配筋に問題があれば、修正の指示があり、鉄筋の配置ミスや不足、間隔の調整など、必要な修正が行われます。修正が完了したら、再度配筋検査を受け、修正が適切に行われ、鉄筋配置が設計に適合しているかどうかを確認します。

 

基礎工事②


【型枠】
合板を組み立て、コンクリートを流し込み成形するための枠を作っていきます。この型枠は、ただコンクリートを形作るためだけのものではなく、鉄筋アンカーボルトと呼ばれる柱を固定するためのボルトを支持したりする役目もあります。

 

第三者機関による検査①

社内検査だけではなく第三者検査を行うことで、万が一ミス等があった場合でも気づき、修正することが可能になります。

第三者機関による『基礎型枠完了時検査』では
・型枠の対角寸法が許容値の範囲内に収まるよう配置されているか
・立上りの高さや幅が合っているか
・鉄筋のかぶり厚さが確保されているか
等を隅々まで見てもらいます。
事前に作られた仕様通りでないとやり直し適合判定が出るまで行います。

いえものがたりでは㈱日本住宅保証検査機構(略称:JIO)に検査を依頼しています。JIOは保険会社でもあり、住宅に不具合があった場合は保険金を支払うことになります。つまり、しっかりと検査をし、安全な住宅にすることで保険金を支払う機会が少なくなり、弊社は安全な住宅をお客様にご提供できるいわゆるWin-Winの関係になるので、忖度は一切なしで厳しくチェックしてもらっています。

 

基礎完成

着工から約2周間基礎が完成しました!これが建物を支える重要な部分です。しっかりと基礎部分も構造計算されているいえものがたりの『安心』のポイントでもあります。

 

給排水工事

基礎が出来上がったら給排水の配管を行っていきます。家中の水栓箇所に合わせて、基礎の間を這うようにして通していきます。

 

土台敷き・足場

 

基礎の上に土台と呼ばれる木材を敷いて柱を立てる下準備を行います。また、基礎断熱用の断熱材を基礎の外周部及び立上り部分、外周部周辺の底に敷いていきます。断熱材と断熱材の間は専用のウレタンフォームで埋めていき、隙間がないようにより断熱性を高めています。それが終わると、仮設の足場を組み立て、いよいよ上棟へと進んでいきます!!

 

上棟

 
天気にもめぐまれ、絶好の上棟日和となりました。クレーンで釣り上げた木材を大工の手でくみ上げていきます。夕方には無事に上棟が完了し、一気に家の形が見えてきました!!

 

法定検査②・第三者機関による検査②


上棟後、法定検査である「躯体検査」を行います。躯体検査では大に柱や梁、筋交い、耐力壁等が図面通りに施工されているかを確認します。

同時に行われる第三者機関による『木造軸組工法金物検査』では、躯体検査でチェックした構造体の接合部に適切な金物が取り付けられているかを確認します。適切な金物であっても、指定のビスを用いて必要本数打ち込まれていないと意味がないので、ビスの種類や本数のチェックも行っていきます。家を長持ちさせるためにも、こういった見えにくい構造体の部分のチェックは入念に行わなくてはならないのです。

 

外部工事


サッシ、玄関ドアの取付を行います。いえものがたりでは、先張りの防水シートをサッシの下に巻き込み、その後サッシの取付けを行います。これはお引渡し後最も多いと言われている『雨漏り』をより起きにくくするためです。さらに上と左右は防水テープでしっかりととめておきます。外壁面は『透湿防水遮熱シート』を軒天まで張り上げ、防水、さらに夏の強い日差しで建物が熱くならないよう遮熱の効果も持っている特殊なシートを使用することで、より快適に生活していただけ売ようにしています。

 

屋根工事


屋根にはルーフィングという防水シートを張ります。これは雨水を屋根内に入れず軒先に流す役割を果たしており、住宅の屋根防水の要です。すき間ができないよう軒先から張り、重ねながら張っていくことでより雨水の侵入を防いでいます。
ルーフィングを張り終えたらいよいよ屋根材です。今回はガルバリウム鋼板を使用した寄棟屋根です。ようやく屋根らしくなってきました。
そして今回は太陽光発電システムもあるため、太陽光パネルを設置していきます。


まずは屋根材の重なる突起部分に専用の金具を取り付けていきます。この金具を使用することで、屋根材に穴を開けずに太陽光パネルが設置できるため、より雨漏りのリスクを軽減することができます。そして金具の上にパネルを取り付けていきます。

 

第三者機関による検査③


外部の工事が完了したらここでも第三者機関による『二次防水検査』が入ります。この検査では
・防水シートがきちんと所定の位置まで施工されているか
・サッシまわりの防水措置が仕様通りになっているか
・貫通部(ダクト)が外側に向かっての下り勾配になっているか
等を細かくチェックしていきます。高い部分は検査員が足場にのぼり、防水シートがきちんととまっているか、壁面を手で触りながら確認していきます。こうした検査がより永く住める家を実現するために必要なのです。

 

電気配線~お客様立会~


コンセント・スイッチの位置をお客様立会のもと最終確認を行います。お打合せの時に高さや場所等は説明していても、実際に見てみるとイメージと異なることがあったり、筋交いが入る壁などでは微妙に位置がズレてしまうこともあるので、お客様に確認していただきます。確認が終わると次は断熱工事です。

 

吹付け断熱

 
吹付け断熱(ウレタンフォーム)の施工の様子です。写真1枚目は吹付け直後、2枚目は余分な部分をカットしています。吹付けをした瞬間から隙間なく広がります。実際に吹付けを行っているときの動画をインスタグラムに上げておりますので、気になる方はぜひご覧ください!

 

第三者機関による検査④

 

断熱工事が完了したらここでも第三者機関による『断熱検査』が入ります。この検査では断熱材の厚みが仕様通りになっているかを、2枚目写真にある通り、青いプラスチックのピンを刺していきチェックしていきます。ピンの長さが仕様通りの長さになっているので、ピンの頭が飛び出てしまう場合は厚み不足ということになります。吹付断熱は一定の厚みで効力を発揮するため、厚みが不足していると既定の断熱性能を満たしません。壁の中に隠れてしまう部分だからこそ、こういった検査を行い、お客様に壁の中もきちんと施工しているという安心につなげております。

 

外壁工事


中と同時進行で外壁工事を行っていきます。先張りしたシートの上に、お客様が選ばれた外壁材を取り付けていきます。今回は窯業系のサイディングで、親世帯と子世帯部分でカラーを変え、2色で仕上げるスタイルです。
いえものがたりでは、外壁にヒビ等が入るリスクを避けるために金具施工を採用し、シートと外壁の間には空気の通り道(空気層)をつくり、壁の中で結露が起こりにくくしています。この空気層が長持ちする家のポイントでもあります。

 

内部工事①


断熱材工事が完了したら、その外側に気密シートを貼っていきます。このひと手間が家の気密性を上げ、室内の湿気が壁の中に入ることを防ぎます。つまり、『壁内結露』の防止につながり、さらに冷暖房の効率アップにもつながります。

 


その後、床張りや窓枠等の取付けが行われ、石膏ボードで壁面をつくっていきます。いえものがたりでは「ハイクリンボード」というシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドを吸着して別の物質に変える石膏ボードを採用しています。通常の石膏ボードは青色ですが、ハイクリンボードはピンク色をしています。

その後、システムバスやキッチン、カップボード等の大型の住宅設備を設置し、取付けた設備や建具等が傷つかないよう養生をしながら、収納や巾木などを取付けして木工事は完成となります。

 

内部工事②

木工事が完了したら、内装の仕上げ「クロス貼り」が始まります。最初に石膏ボードの継ぎ目やビスの凹凸をパテで埋めて下地処理をしていきます。これを行うことで、クロスを貼った際キレイな仕上がりになるのです。お客様にお決めいただいた色柄のクロスを、場所を確認しながら貼っていきます。
そして、カーテンや網戸を設置し、和室がある家には畳施工が行われます。

畳はい草ではなく、和紙を使用した畳を採用しました。い草よりも耐久性に優れ、お手入れも簡単です。縁の無い半畳サイズの畳にすることで、見た目がすっきりしてモダンな雰囲気になります。
同時に洗面化粧台やトイレ等の衛生器具も取り付けていきます。

最後に清掃に入り、傷等がないか確認し、傷等があった場合はきちんと補修をしていきます。

 

第三者機関による検査⑤


全ての工事が完了したら、第三者機関による最後の検査となる『引渡し前検査』が入ります。この検査では
・建具や住宅設備の引き出し等の開閉に不具合がないか
・傷などがないか
・床鳴りが発生していないか
等をチェックしていきます。気がつきにくい引出しの奥や、ドアのレバーハンドルの接合部に加え、外周りの外壁や軒天等に傷等がないかも細かく見ていきます。ここで、指摘があった箇所はお引渡し前に補修をし、ベストな状態でお客様にお引渡しできるようにしています。

 

お引渡し


2023年4月から始まり、9月下旬にようやくお引渡しとなりました。いえものがたりでは、図面上の性能だけでなく、その性能がしっかりと発揮できるような施工を行うことが重要だと考えております。手間がかかる数々の検査を行うのもその為です。お客様が安心して永く暮らしていける家づくりをこれからも続けていきたいと思います。

 
いえものがたりの家づくりにご興味をお持ちいただけた方は、ぜひショールームにお越しください。まずは中立的な立場から家づくりのアドバイスや、家の性能や構造の見方などお教えいたします。一緒に理想のマイホームを考えませんか!?ご予約お待ちしております。

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